英語できますか?
「翻訳の世界」海外レポート1998年3月号掲載
LNhanaA1.1.gif

日本人は英語が話せない。この常識とも言われている定説はいつ覆されるのであろうか。そんなのとっくに覆ってるわよーん、と翻世の読者なら言われるだろう。しかし日本人全体から見たはっきりとした統計は、どこかにあるのだろうか。

先日新聞に載っていた記事によると、スウェーデン人の中で何らかの外国語が話せる(この場合の話せるとは会話ができる程度ということらしい … ずいぶん曖昧な定義だが???)人は全体の80%に近い。またその中でも英語の話せる人は約70%。もちろんこれには世代間の差があり、若者ならばこの率はもっと高くなるだろう。
スウェーデン語は英語やドイツ語と先祖を同じくするゲルマン語系。だからこちらの人々にとって英語を勉強することは日本人よりもずっとたやすいはずだ。実際こちらで生活してみて感じるのは「たいていの日本人の英語がうまい人より、たいていのスウェーデン人の英語の下手な人の方が英語を話すのが上手なこと」。 日本では周囲の風潮や駅前留学の広告に触発されて?!英会話習得に大枚はたいていた自分がうらめしい。


中学を出たばかりのプーな兄ちゃん姉ちゃんでも、MTVなんかを見て覚えたブロークンな英語をいともぺらりとしゃべってくれる。その上、私にとって頭にくるのは一緒にスウェーデン語を勉強している、ドイツ語や英語を母国語とする人々。
私がサンザン苦しんでいるスウェーデン語のヒヤリングもリーディングも、彼らにとっては屁のカッパらしい。ただし発音はひどいものだが。ゲルマン語やラテン語に起源を持つスウェーデン語の単語は、この人たちは辞書を引かなくても意味の察しがつくという。

こちらの言語学の本によると、スウェーデン語に一番近い外国語はデンマーク語なのだそうだ。耳で聞くとノルウェー語の方がわかりやすいのだが。逆に一番遠いのは中国語で、二番目がベンガル語、そして日本語は三番目だという。

母国語から遠い言語から学び始めるというのがそもそもの間違いなのかもしれない。スウェーデンで日本語や中国語が必修課目になったら、スウェーデンの若者はのたうちもがき苦しみ、劣等感に打ちひしがれる? であろう。スウェーデン人に比べて英語がしゃべれないからといって落ち込むことはない。でももし日本人が韓国語から学び始めたら … 外国語で会話することをもっとくつろいだ楽しいものにできるかもしれない。

(さよこ)

BTRIBONB1P-BACK.GIF

BTRIBONB1P-NEXT.GIF

<