ペドフィリアについて
「翻訳の世界」海外レポート1998年12月号掲載

最近こちらの新聞でこんな記事を見て驚いた。
ヨーロッパで今大きな社会問題になっているのが子供買春や児童ポルノ、つまりいわゆるペドフィリアである。一昨年ベルギーで起こった少女誘拐殺人事件を機に、各国で反ペドフィリアの気運が盛り上がってきた。もちろんスウェーデンも例外ではない。シルビア王妃自ら児童ポルノや子供買春に対して断固戦うという声明を出している。
ペドフィリアにとってインターネットの普及は願ってもないことらしい。これで世界各国から児童ポルノ写真を極秘に入手できるし、秘密の売買組織とコンタクトすることもできる。警察は児童ポルノを垂れ流すサイトを見つけその影にいる人物を見つけ出そうと躍起になっている。しかしなかなか成功しない。その大きな理由は… それらのサイトのほとんどが日本から流されているからである。
日本はペドフィリアにとって楽天地だという。ヨーロッパのような締め付けが皆無だからだ。中には日系の書店を通じてロリコン関係の雑誌を入手するスウェーデンのペドフィリアもいるらしい。思えば七十年代、ヨーロッパに渡航した日本人はよく無修正のポルノ雑誌をこっそり持ち帰ったりしていたものだ。それが今や逆なのである。
不思議だ。ほんの少し前までは大人の女性の毛一本に目くじらを立てていた日本人。それなのに、これはあくまで私の感想だが、未成年の売春やポルノには異常に寛容な気がする。よく日本の男性週刊誌に載っている「こんな有名女子大生までが、こんなに年若い中学生までが… 」は批判しているというよりもむしろ面白がって囃し立てているだけと思うのは私だけなのだろうか。(もっともそんな風潮に乗ってしまう女性も女性だが)
97年末、日本に一時帰国したとき、ちょうど「未成年と金品とひきかえに淫らな行為をしてはならない」というような法律(その正式名称は詳しく覚えていない。スミマセン)ができたところだった。施行後初めて検挙された、コギャルと援交していた四十代の僧侶は「俺が第一号か」と言って笑っていたという。たとえ百円のものを万引きしたとしても彼はそんなに平然としていられただろうか。
もっともインターネットに流される児童ポルノは、コギャルよりもっと年代は下になる。にっこり笑いながら大人とセックスする三歳の少女。ヨーロッパの児童ポルノのモデルはほとんどが誘拐された子供で、警察はモデルの身元確認も急いでいるという。日本のサイトに出ている子供たちはいったいどこから来たのだろう。
(さよこ)


